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変形角地に建つ狭小住宅@葛飾区

Date:2015年11月26日 | Category:

急に寒くなりました。
勤労感謝の日は二十四節季で言うところの『小雪』。10日も経つと『大雪』です。
そりゃ、寒いはずですね。
現場はにとっては厳しい季節になりますが、気合を入れて参りましょう!

今日ご紹介するのは、変形の角地に建つ狭小住宅@葛飾区です。

 

外観

外観

約69㎡と土地はまずまず広いのですが、形状に難が有り、39㎡の建築面積に、延床63㎡の建物が
建っています。
まず目に入るのは、黒のガルバリウム鋼板に覆われたシックな外観。
そこに、バルコニーと外構のフェンスに使われた無垢の木の色味がアクセントになっています。

『ん?なんか、1階と2階のバルコニーにある窓の戸袋も茶っぽいぞ』

気づいていただけた方、ありがとうございます。
寄ってみましょう。

 

木製戸袋

木製戸袋

じゃ~ん。手作り戸袋です。当社にいらっしゃるお客様は、既製のアルミや金属でできた
可愛げのない住宅設備を好まれない方が多いです。私もそうですが・・・。
アルミの戸袋はいかにも、なんというか建売っぽい雰囲気を醸し出してしまうのです。
そこで今回は、戸袋の外側からは見えない枠=いわゆるフレームだけ既製品を使い、
壁面にあたる部分は無垢の木で造作しました。

これだけでもグッと深みが増すと思います。

 

反対側

反対側

以前にもご紹介しましたが、赤い矢印のひさしは金属ですが、既製品ではありません。
ステンレスの金属板をカットして曲げて作ったもの。
黄色い矢印は、軒の裏に無垢の木を取り付けて仕上げたものです。
通常軒裏は、もう少し厚みがあるように造って、合板でカバーするケースが多いのですが、
無垢の木を使うことで、シャープに仕上げることができます。
素材の強さを活かして、シンプルでシックな表情にしている一例です。

 

玄関ホール

玄関ホール

さて中に入りました。
無垢の床は香ってきそうな色艶。
正面左のニッチはいつものように壁の厚さを利用しています。
正面の出入り口は下がり壁をつくらずに天井いっぱいまで開口部とすることで開放感を出しています。
右手の引き戸は天井から吊るすことで、時が経ってもガタゴト開けにくくなることもない上、
片手で楽チンに開閉できます。
 

ホール

ホール

こちらは2階にあがるホール。
階段の曲がり角を利用して天井近くを抜いています。
圧迫感がなくなり、光を取り込みます。
その下には階段下収納。
当然このような空きスペースをフルに活用します。

なんたって延床63㎡。
小さめのファミリータイプ3LDKのマンションとほぼ同じ大きさの2階建てですから。

 

リビングダインニング

リビングダインニング

さて、2階のリビングダイニング。
何かオーガニック系の雑誌に出てきそうな写真ですね。
ソファとキッチンに挟まれたデスクは奥様のユーティリティスペース。
大工さんが造作しました。
キッチンも流しは既製品を使いましたが、吊戸棚は造作です。
正面窓に渡している影が見えている手すりのような横向きのバーは、お嬢さんの落下防止用手すり。
ソファに乗ってポンポンジャンプしてなんかの拍子に、なんてことがあったら困ります。
でもこの手すりは必要なくなり次第、取り外しが可能です。

 

キッチンからバルコニーの眺め

キッチンからバルコニーの眺め

キッチン側から見た画像です。明るい窓から遠くが望め、住宅密集地であることを感じさせません。
 

リビングからTVを見、ロフトへ

リビングからTVを見、ロフトへ

TV台とロフトへの階段が一体化したステップです。もちろんステップの下は収納になっています。
延床面積は狭いですが、こういう収納をつくると、有効面積分得した気分になります。
 

1階から2階への階段

1階から2階への階段

 

 

1階から2階へあがる動線です。
ロフトへの階段に蹴り込み板がないので、明るいし開放感があります。
ちなみに左手に見えている階段手すりも、

 

グルッと回ってロフトへ

グルッと回ってロフトへ

正面に見えているロフトへ上がる手すりも無垢の木を削って作りました。

時が経つにつれ、日に焼け、使用感が出て来ます。
そんな経年変化を見ながら、家族の成長と時の流れを実感する時がくるのでしょう。

 

子供たちの秘密基地

子供たちの秘密基地

まだ幼稚園だったお嬢さんの秘密基地。
ワクワクしますが、落ちないように気をつけて。

 

手づくり洗面化粧台

手づくり洗面化粧台

最後は洗面化粧台。
こちらも鏡とボウルだけ既製品を用意して作った手作り洗面化粧台です。
正面の壁一面に鏡があって気持ちがいい~。
左手にお風呂、右手にモノ干しと、混み合ってはいますが、
手作り化粧台のおかげでだいぶ救われている部分があると思います。

手作りだと、横幅も奥行きも高さもぴったりに造ることができるので、隙間に何か落としちゃった、
なんてこともありませんので。

限られたスペースだから、考えに考え抜いて建てる狭小住宅。

まだまだこれからもご紹介していきます。

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