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Date:2018年11月16日 | Category:

以前、ちょっとした改修工事のご依頼をいただいたお客様からご連絡をいただきました。

「バルコニーの床がフカフカするんです。どうも雨漏りしているんじゃないかと。防水をやり直したほうがいいのではないかと思って。」

ということで現場に急行、そのままでは判断がつかないので、一部を開いてみると、

 

開

フカフカするということは、やはり内部はこのような状態になっていました。

まだそれほど新築してから経過していないので、お気の毒です。

中をのぞいてみると、

 

腐朽

腐朽

残念ですが、このような状況になっています。

でもこの段階で気づいて手を打てば、その後は安心して暮らせます。

このまま放っておいたら、住宅本体までやられ、家の寿命がさらに縮まっていたはず。

そう思って前向きに対処するよりほかありません。

内部に水気が浸入しているのは間違いがありませんが、防水しようにも何が原因かわからなければ、対策の立てようがありません。

まずは原因を追究します。

 

樋

雨どいは?

つまりがあるわけでもないですし、特に異常は感じられません。

笠木

笠木

このようなバルコニーの腰壁頂部の仕上げ材を笠木といいます。

この接合部分は施工が甘いと雨漏りがしやすく、内部を腐らせる原因になりやすいのです。

しかし、見たところこちらも異常なし。

他にも、床面に亀裂があるわけでもないし、雨漏りの原因になりそうな箇所が見つかりません。

もしや?ということで、雨漏り以外の原因を探ります。

実験準備完了

実験準備完了

2か所の穴をベニヤで覆い、養生テープで固定してその上にビニールをかぶせ、雨が降っても水が吹き込まないようにコーキング材で止めました。

この実験装置の設置を、11/12に行いました。

さて、昨日、どのような結果になったかというと、こんな感じ。

結露

結露

あ~、やっぱり。

原因は室内の暖気に含まれた水分が、天井近くで冷やされて結露したもの。

ベニヤ板が濡れていますでしょ?

カップラーメンにお湯を入れて3分が経過し、蓋を開いたときに見られる水滴と同じ原理です。

この現象は、内部結露と言われ、家を腐らせる大敵として対策が取られています。

今回のケースでは、室内の暖気が断熱材を通り越して、この床と断熱材の間の空間に籠り、床の冷気に冷やされて結露を起こしたと考えられます。

対策としては、床と断熱材の間に空間をつくらないようにしつつ、天井裏に空気がこもらないようにすること。

工事はこれから。

追ってご報告していこうと思います。

 

このような異常を感じたら、早く手を打つことをおすすめします。

臭いものに蓋をしても改善しませんので。

臭いにおいは元から断たなきゃダメなのです。

 

 

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