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狭小住宅大改装

Date:2016年8月1日 | Category:

梅雨も明け、待ちに待った夏がやってまいりました。

ますます熱中症に気をつけながら、しっかり取り組んでまいりましょう!

さて、本日は「狭小住宅大改装」をご紹介いたします。

 

建て替え前

建て替え前

 

この写真を見ると、よくある建て替え前の一戸建てに見えます。

しかし、このお宅、土地面積55㎡で建ぺい率50%とかなり厳しい条件です。

建て替えようと思うと、27.5㎡の建築面積しか取れなくなります。

工事前の隣地との関係をお見せするとこんな感じ。

 

境界1

境界 下

 

かなり詰まっているでしょう?

上を見てもこんな感じ。

 

境界 上

境界 上

 

既存の建物は、建築面積35㎡あります。

完全に建ぺい率、容積率ともオーバーしているので、
建て替えようとすると、確実に今よりも小さくなってしまうのです。

「それならば!」と、柱を残して改修工事とすることにしました。

改修工事となれば、既にたっている建物と同等の大きさであれば
建てる(というか改修する)ことが可能になります。

 

基礎

基礎

 

しかし、なんせ古いので、あちこち補修しながら進めなければなりません。

 

 

骨組み残し

骨組み残し

 

例えばこの基礎。

元々は布基礎といわれる、土台が載るコンクリートの立ち上がり部分だけコンクリートでした。
ビニールシートで覆われ、配筋されているところは、砂利でした。

強度を増すために、こちらもコンクリート打設工事を行い、ベタ基礎にします。

 

補強

補強

 

はい、打設工事が完了しました。

ここでも決定的に補強しているところがあります。どれかわかるかな?

 

はい、正解は左側、何やら柱の下に赤いジャッキのようなものがみえるでしょう?

この柱、古くて傷んでいたので新しいものに取替中。

その間、ジャッキに支えてもらっています。

この大改修工事は、環境にやさしい工事だと思いますが、
部分的に傷んだものを取り替えるという作業は、全部壊して新築を建てるより、
手間もコストもかかることが多いです。

でも立て替えて狭くなるというのは残念です。

そういう方にとってはとてもメリットの大きい工事です。

 

 

耐震金物

耐震金物

 

こちらは、縦揺れの大地震が来ても柱が土台から抜けないようにしています。

新築の場合は、基礎の立ち上がりから出ている鉄筋が、土台を貫通して柱と接合されます。

今回は、先ほどご紹介したベタ基礎にする際、コンクリート打設をしましたので、ご覧のワイヤーを
基礎の底部分に設置しておきました。

そのワイヤーで柱を固定します。

これで、大抵の地震が来ても土台と柱が抜けてしまうおそれはなくなりました。

 

貼り付け

構造用耐震壁

 

柱を補強したあとは、構造用耐震壁で耐震性をアップさせます。

ご覧の黒板は、構造材となる柱には10cm以下のピッチで釘をうち、構造材ではない間柱には
20cm以下のピッチで釘を打っていますよ、という検査用の黒板です。

 

 

床の断熱

大引・束

 

こちらは大引(おおびき)と、それを支える束(つか)工事の様子です。

大引とは、床を支える部材です。

なぜ黒いかわかりますか?

 

それは炭を塗ってあるから。炭を塗ることで、白アリを寄せ付けず、耐久性も増すのです。

 

床の断熱

床の断熱

 

この大引の空間に断熱材をはめ込みます。

地面からの暑さ寒さを室内に入れないようにします。

 

散水試験

耐水テスト

 

こちらは、構造用耐震壁工事が終わり、防水シートの施工が終わったあと、外壁工事前の様子です。

写真中央で水をかけているの、わかりますか?

当社では外壁を貼る前の段階で、防水シートに水をかけ、室内に侵入する部分がないか、
耐水テストをおこないます。

窓などの開口部からが、一番水が侵入しやすいのです。

水をかけて、侵入してはいけないところに水が入っていないか、雨仕舞いがきちんとできているか
確認してから、次の工程に進みます。

水は住宅の天敵です。コントロールできていないと、家を腐らせます。

この段階で確認してから、安心して外壁工事に入るのです。

 

さて、ほぼご紹介したいところの工事は終了しました。

次回、完成したお宅の模様をご紹介したいと思います。

 

 

 

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